令和最初の投稿です。
突然ですが、Franklin Plannerというシステム手帳があります。
この手帳には、単なるスケジュール管理や備忘録といった普通のシステム手帳とは大きく違う特徴があります。
Franklin Plannerの特徴を誤解を恐れず一言で言うと、あるべき将来の自分のための設計図です。
- まず最初に、将来の自分のあるべき姿を想像し、
- その姿に向かうためにどんな行動をすべきか、演繹的に展開することにより、
- 外部環境から与えられた目の前の作業をこなすだけでなく、自分の成長のための能動的な行動を計画して予定に組み入れる
ことが出来るようになります。
私の立場が大きく変わった15年前、大事な知人からこのFranklin Plannerを戴きました。
せっかく戴いたんだしまず1度、自分なりに全部の項目を埋めてみました。
今振り返ればそのときの経験が、計画を立案したり、問題を解決したりする際の行動原理を確立することに大きく役立っている、と確信できます。
もし、長期的な視野に立った行動ができず、目の前の作業をこなすことだけで精一杯な方は、騙されたと思って一度このFranklin Plannerをやってみることをお奨めします。
前置きが長くなりましたが、Franklin Plannerでは自分を成長させる行動を「刃を研ぐ」と呼んでいます。
なにが言いたいかというと、刃を研ぐことに価値を見出して趣味にするのは決して変人などではなく、むしろ成長できる人、といえるのではないかということです。
と良いように言いすぎですが、今日も砥石を水に漬け、一度にたくさんの刃を研ぎました。
鉋刃
最初の刃物は鉋刃です。
DIYをまじめにやろうと、近日中に鉋を多用する予定があります。
しかし手持ちの鉋は、中学校の技術で使ったものしかありません。
先日その鉋をちょっと試してみたらあまり切れ味が良くないので、研いでみることにしました。
まず面直し砥石で#500の砥石を平らにしました。
その平面で刃面をひたすら研ぎました。
まだ裏は辛うじて残っています。
適当な木が見当たらないのでまだ試していませんが、なかなかよさそうです。
肥後守
2つ目の刃物は「肥後守」です。
ヤフオクで本レザーを落札したときにおまけでついてきたものです。
秋水の全鋼かと思われます。
#1000の中砥で研いでみたところ。若干ホローですね。
研ぐ手間は、峰を浮かさなくてよい分、包丁より楽です。
#6000の超仕上砥で研いでみたところ。
ホロー部のグラインダ痕を磨いているところ。
耐水ペーパーで、#240 – #400 – #600 – #1000 – #2000の順で水研ぎしました。
最後はピカール。鞘にも使いました。
今日の肥後守はこれで終わりですが、近日中に小刃をつけようと思っています。
西洋剃刀を
8の字研ぎ
3つ目の刃物は、いつもの西洋剃刀です。
西洋剃刀を研ぐようになって1年以上たちましたが、失敗を惧れ、これまで8の字研ぎを試したことはありませんでした。
その8の字研ぎを今日初挑戦。
オークションで落とした鎌刃状態の剃刀を修正するという、ちょうどよい練習の機会です。
鎌刃状態の写真を撮るのを忘れましたが、だいぶ直った気がします。
8の字研ぎを試す前は「片手でV字研ぎと何が違うんだろう」「刃を進める前に1回転するのは何故なんだろう」と分かんないことだらけでした。
今回我流で試してみたことで自分なりに8の字研ぎを解釈すると、研ぎ進め時には刃で砥泥を掬いつつ、1回転で砥泥を置き、また研ぎ進めて砥泥を掬い…の繰り返しのように感じました。並行研ぎなどでは時々砥泥を集めていたその作業が一連の流れに組み込まれているのが8の字研ぎなのではないか、と思いました。
また、この研ぎ方だと、砥石や剃刀の減り方が均等になりそうな気がします。
まだ1度だけしか試していない素人考えです。
砥石で研ぎ終わった後に
革砥を手直ししてストロップ
ヤフオクで1000円までいかずに落札できた金鷹の古い革砥を持っています。
その後別途新品でMaggardから買ったPremier Strop Co.を使うようになってから、金鷹の出番がなくなりました。
しかし先日、何の気なしに金鷹の革の裏面でストロップしてみたら、すごく良く切れることに気づきました。
この古い金鷹の硬い革砥は、表面を1枚めくるぐらいの意気込みで削るとさらに良くなるのでは、と思って1週間前に
耐水ペーパーと名倉で削って吊るしておきました。
今日この削った古い金鷹でストロップしたら、さっきの鎌刃手直しの剃刀でもHanging Hair Testに合格するほどの切れ味に仕上げることができました。
※後日追記
この2年ほど後の、砥石をカミソリの状態で使い分け、8の字研ぎを使うようになった後日談を、こちらで記事にしています。

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