自転車は免許が不要で、手軽な移動手段として年齢を問わず誰でも乗れますが、道路交通法上は軽車両という車両の一種に位置づけられています。
これは事故を起こした場合、刑事上の責任、民事上の責任を問われることがある、ということです。
近年の自転車事故では損害賠償額が高額になるケースが多くなってきています。
自転車事故での主な高額賠償判決
- 6,779万円(平成15年9月、東京地裁)……男性が夕方、ペットボトルを片手に交差点に進入。横断歩道を横断中の女性(38)と衝突し、死亡させる
- 5,438万円(19年4月、同)……男性が昼間、信号を無視して交差点に進入。横断歩道を横断中の女性(55)と衝突し、死亡させる
- 5,000万円(17年11月、横浜地裁)……女子高校生が夜間、携帯電話を操作しながら無灯火で走行。前方を歩行中の女性(57)と衝突、重い障害が残るけがを負わせる
(日本損害保険協会調べ、金額は概算、年齢はいずれも当時)
しかし、自賠責保険への加入が義務付けられているバイクや自動車と異なり、自転車には強制保険がありません。
賠償事故が起きた場合は全て加害者の自己負担で損害を賠償しなければなりません。
事故を起こさないための安全運転はもちろんですが、それでも加害事故を起こしてしまうことがあり得ます。
自転車に乗るなら保険に加入することを強くお勧めします。
賠償責任は、自動車保険や火災保険などに特約で付けられる「個人賠償責任保険」でも補償
賠償責任は、個人賠償責任保険でカバーすることができます。
個人賠償責任保険は、自動車保険や火災保険、傷害保険にに特約として用意されていることが多いです。
これらに既に加入されている場合は、現在加入しているこれらの保険の内容を確認し、付けていなければ特約で付けておくことをお勧めします。
自分の傷害を補償し、個人賠償責任保険特約を付けた「自転車保険」
自転車での事故の際には、前述の対人・対物賠償のほかに、自分が事故により怪我を負ったり死亡する場合もあります。
これには傷害保険で備えることが可能で、生命保険などでもある程度補償できます。
今、この傷害保険に個人賠償責任保険を特約としてセットにした「自転車保険」が人気です。
他の保険の満期に気兼ねしたくない自転車メインのライフスタイルな方には「自転車保険」をお勧めします。
近年高額賠償事例が多くなっていることから、万一のときを考え、ここでは賠償責任を1億円で設定出来るものを以下に紹介します。
以下の2つは加入手続きも手軽なことから、特に人気です。
- au損保の「新自転車ワイドプラン・イチおしコース」
- セブンイレブンの自転車保険
また、いくつかの自転車関係団体では、会員に加入すると自動で損害保険会社の団体扱となる自転車保険に加入するシステムになっています。
http://www.teamkeepleft.net/
チームキープレフトの自転車保険は、賠償責任が1億円の限度額となっていてお勧めできます。