つい先月、せっかく一度ダイレクト化してた3Dプリンタを、一旦元のボーデン式に戻していました。

それをやはり再びダイレクト化することにしました。
ボーデン式とダイレクト式の違いは、前回のダイレクト化記事に投稿させていただいた通りです。

先月元のボーデンに戻した理由は、主に整備性でした。
何かしらの理由でノズルからフィラメントが送出されず詰まったら、ダイレクト式にしてたころはその都度ばらすのが大変だったので。
ボーデン式に戻して以来、フィラメントの送出不良に悩まされることはなくなりました。
マザーボード以外ほぼ純正のボーデン式に戻し、改めてこれまでの送出不良の原因についてじっくり検証すると
💡もしかして交換したエキストルーダ用パンケーキモーターのトルク不足もあるのでは?
という可能性に思い至りました。
そこで今度は、モーターなど純正部品を活かしたり整備性を確保しつつ、再度ダイレクト化してみた、という次第です。
セッティングの内訳はこの通りです。
純正 | 今回のダイレクト化 | 前回のダイレクト化 | |
モーターマウント | 純正位置 | 通販購入 | 3D出力 |
モーター | 純正 | パンケーキ | |
エキストルーダ | 純正 | Titan | |
ホットエンド | 純正MK8 | E3DV6 | |
タッチセンサー | – | 3DTouch |
前回のダイレクト化で使ってたTitanエキストルーダと今回入手したモーターマウント以外は、全て純正で組みました。
同じダイレクト化でも前回と一致する箇所はエキストルーダだけです。
モーターマウントはこちらをAliExpressで買いました。

ホイール付きで1,565円。
このマウントを入手した理由は、今回のダイレクト化では
- フィラメント送出不良改善のためトルクフルな純正モーターを載せる
- バラさなくてもホットエンドが外から視れる
という狙いです。
ホットエンドも純正MK8に戻しています。
前回のダイレクト化でのノズル詰まりは、別にE3DV6ホットエンドに問題があったわけではないと思います。
でも何かあったときにヘッド部を全バラシしなくてもホットエンドが外から視れるこのモーターマウントが、純正MK8ホットエンド用だったので。
タッチセンサーによるオートレベリング化の復活は、今回は見合わせました。
前回のダイレクト化では、一度ノズル詰まりを起こしたらその都度センサーのオフセット設定までやりなおしてたのも煩雑でした。
それよりはタッチセンサーに頼らず毎回でも手動レベリングするほうが直感的で脳が楽、かつ正確だと思ったので。
組んでみました。
重いモーターでヘッドの軽快性が損なわれるのでは?という自分の先入観は全く杞憂でした。
むしろエキストルーダモーターが正確になったことで、送出フィラメントがプロッターの描く文字のように正確にヒートベッドに刻まれていきました。
そもそもX軸の重さだけ気にしたってしょうがない、Y軸だって重いヒートベッドを細かく動かしてたんだし、ということに漸く気付けました。
PLA印刷は余裕。

ファンシュラウドを印刷してるところです。

このファンシュラウドで
- ホットエンドが外から視れる
- ヘッドを少し軽くする
- ファンのエアフロ―効率改善
を狙いましたが、とても上手く行きました。
ダイレクト化でTPU印刷も改善。
残ったTPUでスマホケースを印刷してます。
糸を引く様子はありません。

これだけ上手く印刷できるようになったなら、今後TPU買い足しても良いかと思えました。
コロナが終わってマスク需要もない今のところ、TPUの用途はスマホケースぐらいしか思いつかないんですが。
ノズル付近に溜まりがちだったPETGも改善。
定着の悪いPETGは印刷最初が肝心なんですが、印刷中にノズル付近が見えやすいとトラブルを未然に防ぐことができるようになりました。
一層目の印刷だけ注視してれば綺麗な出力になります。

今回の純正に近いセッティングでのダイレクト化は成功です。
ホットエンドの整備性が改善されたことで、フィラメント送出不良時に何が起きているのか正体を、すぐ突き止めることが出来ました。
主な原因はこちらで間違いないかと。
最終的にモーターのトルクは関係なかったです。

ホットエンドのヒートブレイクをバイメタルに交換
フィラメント送出不良時にノズルを分解したら、ホットエンド内PTFEチューブの先端でフィラメントが太って固まってました。
そこでMK8ホットエンドのヒートブレイクを交換することにしました。
購入したのはこちらです。

バイメタルヒートブレイクを組付けてみました。

フィラメント送出不良が収束し、綺麗に印刷できるフィラメント種を増やすことが出来ました。
フィラメント送出不良にはモーターのトルクは関係ないことが分かったので、エクストルーダのモーターはそのうちパンケーキに戻すかもしれません。
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