WEBマスター電脳

ついに青い空に飛び立った青い鳥。Xアカウントを削除することにしました。

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当初は、このサイトの新着をSNS空間に通知することを意図して始めたTwitter。
その

Twitterに疑問を感じ始めたのは2年前から

です。

身の回りでなりすまし垢問題が起き対応を求めたのに、梨のつぶて

だったからです。
後述しますがこのなりすまし垢は結局未解決なままです。

時はちょうどイーロンの買収劇があった時期でした。
この買収劇はもし敵対的ならTwitter側から反発が起きても良さそうなものですが、多数の偽垢スパム垢の存在を否定するTwitter社の中のひとは逆にイーロンに買収の履行を求めようとする、という不可思議なものでした。

私の身の回りのなりすまし垢については、Twitter社に対応を求めたのに「Twitter社のポリシー違反にはならない」と放置されたことで、私はイーロンの指摘するTwitter内の偽垢やスパム垢の存在は真実なことを悟りました。

実際になりすまし被害を身近で体験した私は、これまでポジショントークの政商に過ぎないとみていたイーロンを、Twitterの買収の件では支持するようになりました。

その後イーロンのTwitter買収は完了。
イーロンは買収後すぐにTwitterの

キュレーション機能を廃し、そこに群がってた一部メディアを排除

しました。

悪しざまに言われることの多かったイーロンですが、このときの件を私はイーロンの功罪の功の部分と思っていました。
Twitterが恣意性から脱却しTLが見やすくなったのは、間違いなくキュレーションを廃したイーロンの功績だからです。
キュレーション廃止でTwitterが一時的に真っ当な言論空間を取り戻したことも、私がこれまで他のSNSに移行しなかった理由のひとつでした。
TwitterはプロプライエタリながらもオープンなSNSを目指していると期待してたからです。

しかし

Twitterはその後私の希望とは真逆の道へと一方的に突き進んでいきました。

相変わらずスパム垢対応には後手なまま。
Twitterがスパム対策に消極的な遠因は、Twitterの急激なマネタイズにあると思います。

プレミアムの有償化

Twitterアカウントが本人のものかの同一性認証はそれまでの「投稿内容により得る公式マーク」ではなく「金を払うかどうか」に変わったことを意味します。
悪意ある金持ちが他人になりすますことが出来るということです。

スパマー一掃はどうやら一朝一夕にはTwitterに期待できなそうなので、なりすましへの監視は自力救済で続ける必要がありました。

悪人に工数を払わなければならない仕組みには納得できない私はTwitterには留まりつつも、どのSNSが移行先にふさわしいかを検討するようになりました。
この間はTumblrやMastodonなど他のSNSを並行して試用していました。

その後のTwitterはXと名を変え、そのXはさらに

APIの制限が増えました。

このことはすぐ自分の使い勝手に影響するものではありませんでしたが、サードパーティの開発者を締め出すことにつながることは明白で、Xの方向性は決して自由意志にオープンなのではない、と悟るのに充分な出来事でした。

そんななかちょうど1年前、

Blueskyが招待制を廃し、誰でも新規アカウントを作れるようになりました。

Blueskyの本人認証は独特でシンプル、しかも無償です。

ドメイン保有者がDNS設定するだけで、自分のドメインを使い認証が可能。

悪人がどれだけ金を積んでも、どれだけ巧妙ななりすまし投稿をしても、インターネット上の住所であるドメインを奪取しない限り、Blueskyでドメイン保有者になりすますことは不可能です。
手軽で無料かつ強力。
目ウロコな神システムです。

さっそくBlueskyアカウントを開設し、Xから一部ジャンルの役割を移行し、投稿の併用を始めました。

一方その後のXはさらに改悪が加わり、

Xでは投稿された著作物がAIのディーブラーニングの対象となる

という大きな仕様変更が入ることになりました。
すると、このことをきっかけに一晩で多くの主要な絵師がBlueskyに移動。

AIのラーニング対象は絵だけではないことから、この状況はそのうち文書投稿者の著作物にも影響が及ぶことを想定できます。

そこで私はTwitterに残した別ジャンルもBlueskyに移行して、Blueskyを複数アカウントで回し始めました。

するとその後の私のBluesky複数アカウントのフォロワー数合計は、約半年でX垢に追いつきました。

自ずと投稿のメインは次第にBluesky優先になり、それまでXをTwitterと呼んでた自分もいつしかXと呼ぶようになっていました。

それでもXアカウントは、完全に削除することは考えていませんでした。
なぜなら氷河期第一期生としてWEBの恩恵を知っていたからです。
これは決してTwitter時代へのノスタルジーからではありません。
私たちは一般的に氷河期世代と呼ばれますが、私は自分を「WEB第一世代」だと自任しています。
生き抜くためにWEBから受けた恩恵は、X含めたWEBで返そうと思っていました。

しかし今から4ヶ月前、さらに

Xはブロック貫通の仕様を変更しました。

自分の体験を価値として、他人を尊重する人を尊重しつつ、ナレッジ共有の進展に寄与できれば、とX上ではこれまで他人を尊重しない人を避けるためにミュート・ブロック機能を使い分けてきました。

でも今回の仕様変更により、今後ナレッジ共有に寄与しようとしても、もし自分の投稿が他人を尊重しない人の言質に使われることを避けようとしたら、鍵垢にする以外の方法が無くなります。
このことは、他人を尊重する人と尊重し合おうという意思をもつひとの工数負担のほうが、他人を尊重しない人を貶めようとする人の負担より、大きくなることになります。

私はこの片務的で納得しがたい仕様変更が始まった瞬間からXを鍵垢にするとともに、Xでの投稿自体を控えるようになりました。

さらに、Xは

Xでリンクを含む投稿の優先度を下げていた

ことまでが判明。

イーロン・マスクがXでリンクを含む投稿の優先度を下げていることを示唆
X(旧Twitter)でリンクを含む投稿の表示順位が下がっていることを指摘したユーザーに対し、Xのオーナーであるイーロン・マスク氏が指摘を認めるような発言をしたと報じられました。マスク氏は、ユーザーがなるべくXにとどまっていてほしいと考えているようです。

これまでもうすうす感じてたことですが、それでも投稿内にリンク貼ること自体ができないInstagramよりはまだXはましだと考えていました。

なおX内でリンク投稿の優先度を下げていた証はこちらの記事にもあります。

Bluesky already delivering more referral traffic than X for some publishers
A Guardian audience editor says Bluesky sent more referral traffic to the news outlet in its first week there than X has any wee...

この記事の内容は、サイトのリンクを含んだ記事をSNSに投稿することで、サイトへのトラフィックやコンバージョンをSNSから得ようとするなら、すでにBlueskyは、ThreadsはもちろんXにも肩を並べている、ということを示しています。

この記事を見て私は、Xのフォロワー数やいいね数にはもはやなんの意味がなく、ただのTVの視聴率のような飾りに過ぎないと見做すようになりました。

元々当サイトの新着通知として始めたTwitterの時からのXアカウントの存在意義は、もはやなくなりました。
それでもXアカウントはROM専用で残すつもりでした。

Xをすっきり解約することにしたきっかけ

Twitterに関わる前は、単なるポジショントークの政商と思っていたイーロン。
そのイーロンがトランプ政権の誕生を支え、DOGEに就任しました。
もはやポジショントークする必要さえない、ただの政商ですね。

私は別に米国の政権がどちらでも関係ないんですが、トランプ政権のウクライナ大統領に対するあの態度、あれはさすがにないでしょ。
いくら支援してるからと言って、被害国の元首に「その態度は無礼」「あなたが被害を認容しないから犯罪がひどくなる」そしてその後の支援停止…

一周回って清々しささえ覚えるほどの虚無を感じ、これで永年お世話になったPaypalとともにXをすっかり削除することに、全く未練を感じなくなりました。

20年近く前に開設したPaypalアカウントの削除はあっさりとしたものでした。

もはやEbayとアリエクにしか使ってませんでしたので、その2つの決済をクレカに変更するだけでした。

Xの削除に当たっては、次の段階を踏みました。

フォロワー300件前後と少ないですが多少の方々との交流はありましたので、

削除の事前告知を投稿しました

1ヶ月後をめどにアカウントを削除すること、順次投稿を削除することをX上で意思表示しました。

進行中の取引についてDMで個別連絡

Xを通じ購入の意思表示をしている案件について、アカウントを削除するのでと先方にメールで意思表示の取り消しを申し出ました。
すると先方さんのご配慮で発送を早めて貰い、決済まで取引を完了することが出来ました。

他アプリとの連携を全て解除

一部スマホアプリとWEBアカウントでXとの連携を設定していましたので、これらを全て解除。

過去ツイートを、段階を踏んで削除

過去ツイ消しの順番は以下の順でおよそ3週間かけて進めました。

  1. 他サイトへのリンク
  2. 他アカウントへの返信、引用リツイート
  3. 他SNSでの並行投稿済のコンテンツ
  4. 反応なし投稿
  5. その他

過去ツイ消し作業は楽しかったです。
しょーもないこと書いてたんだなと思いつつ、何個かはBlueskyにセルフパクツイしました。

最後に、本記事にも一つ、ツイートをセルフ転載します。

Twitterの凄いところって✨🪞高解像度の鏡のように
永年もやっとしてた自分の思考を「もしかしてこういうこと?」と
必要十分にピンポイントで表現してくれる人を見つけてくれることだと思ってる

今はBlueskyで実感している言語化への感動を現しています。

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