WEBマスター

URLが変更となるサイト移転の作業と検索順位の経緯

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この度諸事情により、

商用メインWEBサイトを移転し、既存サブサイトに統合する

ことにしました。

それぞれのサイトのスペックは、

メインサイトA(移転元)

  • WEBサーバーには今年3月までアクセスできるが、.htaccess使用不可
  • URLはサブドメイン形式
  • Yahooカテゴリ、クロスレコメンド共に登録されている
  • GooglePRはここ数年間ずっと3
  • 重要キーワードでのGoogle検索順位は常時1位

サブサイトB(移転先)

  • サーバーは、いわゆる普通のレンタルサーバー
  • 以前から既に、Aにないコンテンツを補完する内容でサイト開設済み。
    コンテンツ量はAの半分で、更新頻度はAより多い。
  • ModX利用。
  • URLは独自ドメイン
  • 独自ドメインの年齢は、Aのドメインより長い
  • Yahooカテゴリ、クロスレコメンド共に登録していない
  • GooglePRは常時2
  • 重要キーワードでのGoogle検索順位は4-5位

このメインサイトAのコンテンツをまるごとサブサイトBに追加して、

Bを今後メインサイトとして運営し、Aを止める

というものです。

サーバーの移転だけでなくURLの変更も伴うもので、ある意味サイトの合併です。

サイト移転に伴うBのコンテンツ充実と被リンク増加により、Bの検索順位は徐々に上がっていくとは思います。

しかしきちんと内部外部共に対策しなければ、Bが元のAの位置に来るまでには日数を要します。
というか下手こけば競合サイトに上位をとって変わられてしまいます。

ここは業績に直結する商用のサイトなので、移転後Aの検索順位が下がったり無くなるのに合わせ、

理想はBをAの位置に置き換える、最低でも主要競合サイトに抜かれることない位置までBを上げる、

という結果が求められます。

Aを止める判断のきっかけになる情報が入ったのが昨年12月中旬でした。

Aのサービスを止める場合、サイトAの利用期限は今年3月末となり、3ヶ月強の移転期間が確保できます。
まだ時間があるので、移転に先立ちスケジュールを決めて慎重に進めることにしました。

スケジュールを決めるにあたっては、googleページランク更新時期を考慮に入れることにしました。

ここ暫くのGoogleはページランク更新を約3ヶ月の期間で行っているようです。
Googleさんは気まぐれなので、確実に次の更新が3ヵ月後にくるという保証はどこにもありません。
それでも次回PR更新は勝手に1月下旬-2月上旬だろうと想定し、引越日を1月15日と決めました。

まず引越3週間前から、AのコンテンツをBに仕込む作業に取り掛かりました。

ふりかえってみるとこれが一番しんどい作業で、根こそぎやったという達成感です。
結局年末年始に家でも作業をするはめになりました。

Aのファイルは、ローカルPCにあるシステムで書き出されるHTML群です。
HTMLをそのままBのCMSにコピペしてもよいのですが、Aの各ファイルのソースをみると

  • まず改行が<br />ではなく<BR>
  • デザインがテーブルタグとスペーサーイメージ
  • 同じサイト内のページにもかかわらず無駄なポップアップ
  • 極めつけはフレーム使用←SEO的にイクナイ

など、大変レトロな内容でした。

編集の自由度が高くなるBに引っ越すこの機会に内部対策をきちんとしようと、50ページほどをすべてW3C Validatorがパス出来るレベルまで書き直しました。
書き直しにはTeraPadの置換機能が役立ちました。

書き直し終了後、MODxの機能を利用して一覧表示の羅列だったのを選択肢で絞込み表示させたり、の機能を追加したりなど、再度閲覧者の視点で見直して変更を加えました。

そして引越日には、次のことを同時に行いました。

  1. (.htaccessが使えない)移転元Aの各ページを、0秒のmeta refreshで移転先Bへのリダイレクトを仕込んだページに書き換え、サイトAを更新する
  2. Bに仕込んであったAのコンテンツをBで公開する
  3. Aにリンクを張ってくれているリンク元サイト(駄目もとでYahooカテゴリ、クロスレコメンドにも)全てに連絡し、BのURLへ変更を依頼する

2番目は、Bを構築しているCMSの公開/非公開機能で簡単に出来ました。

その結果、引越し当日時点での主要キーワードによる両サイトの検索順位は、これまでどおり

引越し日サイトAサイトB
Google1位5位

です。

引越し2日後。

リンク変更依頼に対して、PR3以上のリンク元全てが2日以内に対応してくれました。
そして嬉しいことに、クロスレコメンドが2日後に変更に応じてくれました。

この日は検索順位が少し動き、

2日後サイトAサイトB
Google1位3位
(Bing)2位8位

と、GoogleではBの順位が上がってきました。

しかしあまり気にしていないBingでは、逆にAが競合に1位を奪われてしまいました。

引越し5日後、最大の目標無事達成。

この日の検索順位

5日後サイトAサイトB
Googleなし1位
(Bing)なし2位

でAのインデックスがなくなり、BはGoogleでAに入れ替わって1位になりました!

BingでもBの順位が上がりましたが、引き続き競合に1位を明け渡したままです。
シェアが低いという理由でBingの順位はあまり気に留めておらず、放っといても良いのですが、今回のポリシーは「やれることは全部やる」です。

自分がこのサイトで売ってる商品だって、シェア低い中やってるんじゃないか、とあまり期待せずとも一応駄目もとで、BingウェブマスターでサイトBに新たに追加したURLの手動送信を始めてみました。

そして

引越し6日後

ヤフカテへの変更申請も通りました。

変更申請画面では2週間~1ヶ月という注意書きだったと思うので、かなり早い対応だったかと。
Bが今後も1位をキープするためにはこれが重要だったので、かなりうれしいです。

引越し8日後

には、BがBingでも1位に復帰しました。

また9日後、dmozもリンク変更してくれたことに気付きました。

移転合併し新しくメインサイトとなったBは、旧Aや旧Bと比較すると

  • 旧Aの良い点「コンテンツ量が多く」
  • 旧Bの良い点「更新頻度も多く」
  • 旧Aの良い点「被リンクが増え」
  • 旧Bの良い点「文法や表示がSEO」
  • 旧Bの良い点「ドメインエイジが長い」

と良いとこ取りのサイトになっている筈です。

GoogleさんのPageRank更新日が当初の予想通りだとすると、このリニューアルしたサイトにいくらのPRがつくか、今から楽しみです。