資格

登録実務講習を受講し宅建士として登録してみた

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先日受験した宅建士試験。

予備校に通い、宅建士本試験を受験
コロナの今年の生活は、このブログで記事にするネタに乏しい日常です。だからといって暇ですることがないわけでもなく、むしろ多忙です。今年の日常生活での特徴は「勉強」でした。主に宅建資格の取得を目指してです。私の本業は全くの異業種ですので、5問免除は適用できませ...

自宅に届いた合格証の入った封筒には、登録に関する書類が同封されていました。

ここからは、合格後に宅建士として登録する話です。

登録の要件

試験主催団体である「一般財団法人 不動産適正取引推進機構」のサイトには

  1. 宅地建物取引業の実務(一般管理部門は除く。)の経験が2年以上ある者
  2. 国土交通大臣の登録を受けた宅地又は建物の取引に関する実務についての講習(以下「登録実務講習」という。)を修了した者
  3. 国、地方公共団体又はこれらの出資により設立された法人において宅地又は建物の取得又は処分の業務に従事した期間が通算して2年以上である者

とあります。

実務経験が皆無である異業種の自分が宅建士を登録しようとしたら、当然2番目の

登録実務講習を受講

することになります。

登録することにした経緯

宅建士試験の合格証は一生有効ですし、その後実務につく予定がないのでしたら、宅建士登録する必要はないとも言えます。
しかし、実務につく予定がなくても

  • 実務をやる予定がないからこそ、まだ学習した知識があるうちに済ませることは済ませておきたい。登録を後回しにしてしまった場合、合格1年後に追加される法定講習を重荷にしたくない
  • 名刺に入れたい
  • 別途合格した賃貸不動産経営管理士の登録要件を、念のため備えておきたい

このようにいろいろ考えた結果、宅建士として登録することを決めました。

実務講習を受講する開催校選びについては、田舎の当地でも2か所ほど開催を見つけましたが、自分が宅建士学習でお世話になった予備校でも開催されます。
お世話になった担当の方に直接お礼を言いたかったこともあり、合格が決まった暁には悩むことなく通った予備校に申し込むことに決めていました。

ただし

実務講習の申し込み

には、宅建試験合格証の提出が必要でした。
希望会場が満席で受講できない事態を避けるには、早めの申し込みが必要です。
実務講習を申し込むタイミングが遅れないように、合格証の到着が確認できたら即座にネットでの申し込みを心積もりしていました。

合格証は無事発表の翌日に届き、その日のうちに申し込み完了。
めでたく第一希望の地元会場に受講が割り振られました。

しかし後日となる講習受講当日、予備校の方から伺った話では、地元校の枠に入ることが出来ず止む無く他県会場で受講することになった同級生もいたそうです。
感染対策の定員制限の影響か、自分は早めに申し込んで助かったと思いましたが、会場の席配置を見るともしかすると自分もあと数人遅い順番だったら他会場になったと思われる席順でした。

申し込み5日後に教材も到着しました。

実務講習「事前学習」

事前学習用の教材は、テキスト・DVD・練習問題の3種類。

賃貸不動産経営管理士を学習する際に会得したスピード学習法「答練ファースト」でやろう、とまずはテキストを開かず練習問題から解いてみました。

するとその結果は、40問のうち間違いは9問でした。
実務講習の修了試験合格基準は8割ですので、その正答率に照らすと合格基準まであと1問というところです。

想定以上に正答が多かったわけは、宅建士を受験してからまだ2か月もたっていなかったことに加え、他の不動産系各資格試験のため学習を続けていたことが役に立ったからだと思います。

そして練習問題の難易度は、宅建に合格された方または実務に携わっていらっしゃる方なら、容易に正解できるレベルと思われます。

さらに修了試験にはこのテキストを持ち込んでよいとのことでした。

それらを考えて、それ以降は割とボリュームのある事前学習テキストは、間違った9問の各肢を見直し残り全体を流し読みするだけにとどめました。

代わりにこの本を再読しました。

この本は宅建試験3か月前、試験に向けた学習のまっ最中に購入していたものです。

宅建試験の予想問題などをAmazonで物色している最中に関連商品として表示された本書の著者の方が、普段見る金融経済情報サイトでよく参考にした記事の著者として目に留まっていた方だったことがきっかけでした。
学習にあたり「実務経験がないので設問の内容のイメージが湧きづらい」という自分のハンデを補う必要がある、と思ったのが目に留まった本書を購入した動機です。
実務を知らない者にとって本書は確かに宅建試験設問のイメージを補う参考になりましたし、さらに巻末には宅建を勉強するコツにも触れられてましたので、学習の補助として大変役立ちました。

この本を実務講習前に再読することで実務講習の予習に充てました。

実務講習「スクーリングと修了試験」

いよいよ講習の当日になりました。

スクーリング初日

ガイダンスの際、修了試験の概要の説明がありました。
それによりますと、修了試験は

  • 4肢択一式の20問で、試験範囲は事前学習の練習問題40問
  • 記述式の20問で、試験範囲は2日間のスクーリングの内容

また、

  • 事前練習問題とその解答は持ち込み禁止だけどテキストは持ち込み可能とのこと
  • テキスト内には他印刷物の挟み込みや切り貼りは禁止だけど書き込みやアンダーラインは問題ない

とのことでした。
これを聞き、修了試験の4肢択一式の20問はまず間違いなく事前学習40問の中からそのまま抜粋して出題されるのでは、という予測を立てました。

スクーリング用の教材は、テキストと演習ワークブック。

スクーリング2日目と修了試験

2日目のスクーリングは、区分所有建物の売買・賃貸契約に関する演習でした。

この日の演習には、既に管理業務主任者の学習で学んできた「管理規約」、

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また同じく既に賃貸不動産経営管理士で学んできた「原状回復のガイドライン」

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も論点となっていました。
ここでも宅建試験後の不動産系各資格を学習した恩恵を感じながら学習出来ました。

その後90分の修了試験。
前日の晩に、事前学習で解答した40問 x 4 = 160肢の論点を、修了試験に持ち込むテキスト内の該当する箇所すべてにマーカーしました。

やはり4肢択一式の20問は、事前学習の練習問題40問がそのまま出題されていたと思うほど、見たことがある問題ばかりでした。
数値を変えて正を誤にした問題も、練習問題と同じ値で出題されていたと思います(問題は回収されたので確証はありません)。

さらに記述式の20問も演習ワークブックが持ち込み可だったこともあり、満点を目指せる問題でした。

おそらく修了試験は合格していると思います。
ただしこの修了試験の合格率はほぼ100%のようです。
まあいずれにせよ、実務経験皆無の自分にとっては実務講習の学習は貴重な機会となりました。

登録手続き

実務講習の修了証が届くまでの2週間を使って、宅建士の登録に必要な書類をそろえることにしました。

宅建士登録に必要なもの

  • 【自筆作成する書類】①登録申請書、②誓約書
  • 【市役所】③身分証明書、④住民票(どちらも発行3ヶ月以内)
  • 【法務局】⑤登記されてないことの証明書(発行3ヶ月以内)
  • 【その他】⑥合格証書の原本とコピー、⑦申請書に貼る顔写真(3cm x 2.4cm)、⑧登録実務講習の修了証、⑨登録手数料

です。
割とヘビーな量です。

そのうち③~⑤の計3枚は、それぞれの発行先にもらいに行く必要があります。
なお3枚とも即日発行されました。
登記されてないことの証明書は人生で初めて取得しました。

他の書類も作成し、あとは⑧実務講習の修了証を待つのみです。

修了証が届く

実務講習の2週間後、修了証が無事届きました。

ほっとしました。

登録申請

修了証が届いた翌日、さっそく県庁に登録申請。

きちんと準備してたのが良かったのでしょうか、あっけないほどすんなりと受理していただきました。
1月ほど後に通知が届くこと、また宅建士証の交付は別途の申請になることのご説明もいただきました。

その申請からおよそ半月後、資格登録の通知が簡易書留で届きました。

宅建士証の交付手続き

登録通知が届いた翌営業日、登録申請したのと同じ県庁の窓口にて宅建士証の交付を申請しました。

窓口の方は「1週間ほど見ていただければ」とおっしゃっていましたが、なんと申請日の翌々日には

宅建士証が自宅に届きました!

これらすべての手続きは日を置かずに進めてきましたので、令和2年度合格の実務講習組のなかで、宅建士証ゲットまでのスピードは最速に近いのではないかと思います。

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