私の今の両刃カミソリの使用環境はいまのところ、5本の両刃ホルダで中4日のローテを組んで回す、というものです。
一般的な両刃の替刃パック1箱は5枚入りになっていますので、この1パック分となる5枚を一度に5本で同時使用するというサイクルになるようにしています。
しかしここ1ヶ月間のシェービングはずっとディスポでした。ディスポを耐久性を含めたテストをしていましたので長い期間を要し、しばらくは両刃カミソリによるシェービングから離れていました。
先日、およそ1ヶ月ぶりに両刃で剃ってみたところ、かなりさっぱり出来ました。やはり両刃は素晴しい!と改めて思いました。
そんな中、いつも行くドラッグストアに新年最初に行ってみたら、KAI KIIを見かけました。
税込みで306円。
替刃単価も1個当たり40円を切っており、この単価は、カートリッジのFEATHER FIIネオ、ディスポのKAI P-002やヤングTよりも格安です。
買ってしまいました…
KIIのパッケージには「ディスポレザーのホルダーをはぶいて!ひげそり新システム」と書かれていました。
このコピーの意味が、当初すんなり理解できずにいました。
このカミソリはカートリッジ式だと思っていたんだけど、ディスポなんだろうか?
よく見るとホルダーにもSYSTEM DISPOと書いてありますね。
他のカミソリと大きさを比較してみました。
左から、Bic 2、KAI P-002、KAI KII、KAI ゴールドステンレス(+自作エクステンションハンドル)、そして両刃のメルクール333Cです。
KAI KIIのハンドル長は私には十分です。
KAI KIIは、隣のディスポKAI P-002と同じ2枚刃ですが、よく見るとディスポであるKAI P-002もカートリッジ部分が取り外せる構造になっていることを思い出しました。
そう思ってよく見ると、KAI KIIとKAI P-002の2つの替刃取り付け方は酷似しています。
KAI KIIとKAI P-002を、共にホルダから外してみました。
左の替刃と秤に乗ってるホルダがKAI KII、右がKAI P-002です。
まずはKAI KIIとKAI P-002の間の互換性を試しましたが、残念ながらありませんでした。
重量は、
替刃 | ホルダ | 計 | |
---|---|---|---|
KAI KII | 1g | 9g | 10g |
KAI P-002 | 2g | 6g | 8g |
と、以外にも短いKIIのほうが若干重く、それぞれを両手にとってみると違いがわかるぐらいの差です。
ここでふと、KIIと同様の構造を持つディスポのKAI P-002は3本セットで売っていますが、3本のうち1本のホルダが仮に折れたとしても、KAI P-002間でホルダを使いまわしできるということに気付きました。
ここで、先ほど疑問だったKAI KIIのキャッチコピーの意味は「(KAI P-002のようにカートリッジ替刃が取り外せる)ディスポレザーのホルダーを(1本を除いて他は)はぶいて!(共用できますので、合理的です)」というようなことなんだな、と理解することができました。
肝心のKAI KIIの剃り味はどうだったかというと、
KIIは、ヤングTやP-002と似たダイレクト感があり、確かにKAIディスポの流れを汲んでいました。
その上これら2つのディスポと比べてKIIは、逆剃りでも肌の負担感が少なく、若干マイルドに感じました。
にもかかわらず他のKAIディスポと同じ手数で深剃りできたので、効率性は高いです。
KIIをKAI以外の他のディスポと比べると、Bic Comfort Twinに近い感触で、これはディスポとしてみれば高いレベルだと思いました。なお剃り味についてはYMMVであることをご了承下さい。
耐久性については、1週間経っても衰える気配はありません。自分的ランキング過去最高ディスポのフェザー・ロングランナーを超える耐久性です。
私はこのKIIをずっと廉価版カートリッジだと思っていましたが、それだと印象としては価格が抑えられている分剃り味も良くないのではないかという先入観が生じてしまいます。
しかしこのKIIを、視点を変えて「刃を替えられるディスポ」だと捉えると、この低価格は極めて妥当なもので、剃り味もP-002レベルの高いものであるというイメージができます。
そう考え直すと、確かにKAI KIIは、ホルダを共用するディスポとして、高いレベルのディスポの剃り味を維持しつつホルダ分のコストを抑え地球にも優しい、カートリッジとディスポの間の「ひげそり新システム」であると言えると思いました。
コメント