引き続きルイガノ・LGS-SIXを整備します。
今回は錆びたサスフォークを交換します。
前回も書きましたが、当地の積雪寒冷地というメンテ事情を考慮に入れ、新しいフォークはリジッドにすることにしました。
買ったのはBAZOOKA (バズーカ) B-145 HCCR High Crown Chromoly Straight Fork。
このフォークを選んだ理由は、
- 安い
- 肩下が長い
この2点です。
肩下寸法は、オリジナルの抜けたサスフォークと比べると、およそ1cmほど高い程度の差です。
ジオメトリを大きく変化させずに済みます。
それでは交換作業です。
ヘッドパーツはオリジナルを流用します
ので、下玉押しを固着した元のサスフォークから外して移植します。
まずは取り外し。カッターを隙間に当てて、刃の背をプラスチックハンマーで軽くコンコン。
隙間が広がらなくても全周根気よく繰り返しコンコンしたら、2-3周ほどでカッターの刃が入りました。
カッターの刃→薄いマイナスドライバー→厚いマイナスドライバーと変えてコンコンしていったら、意外と早く、10分ほどで下玉押しが外れました。
次は外した下玉押しを新しいフォークに圧入です。
クラウン部にグリスを塗って入りやすいようにし、こちら
30mmの塩ビパイプ。1mで348円でした。
これをコラムにかぶせ、スライドハンマーみたいに下玉押しを叩いて入れます。
5分ぐらいすると、塩ビ管で下玉押しを叩いた音がバインバインと変わってフォークと共鳴するので、入ったことが音でもわかります。
新しいフォークに下玉押しが入ったら、グリスを盛り、上玉押し・スペーサー・ステムと組みます。
ちょっとここで今日使った工具を紹介。
組み終わったら、オリジナルサスフォークのコラム長と同じ長さで
コラムをカットします。
コラムカットには、パイプカッターを使いました。
パイプカッターを使うと金ノコ+ガイドに比べ切り口がきれいになる代わりに、わずかですが切り口付近のパイプ径が太くなるようです。
カットする前にフォークを車体に組んだのは、切り口が太くなってもいいようにという理由なんですが、カット後に上玉押し・スペーサー・コラムが抜けなくなるということはありませんでした。
カットの際一応上玉押し付近に金属塵が落ちないように養生し、上の写真にあるダイヤモンドやすりで切断後の切断面を均しました。
ここら辺の工程は作業の佳境だったので、全く写真をとっておりません。
コラムをカット後、
プレッシャーアンカーをコラム内に入れます。
これはスターファングルナットの代わりになり、お値段ははりますが作業が簡単で、しかも別フォークに再使用が可能なものです。
下玉押し圧入とかコラムカットとか今回は大変な工程がいくつもあったので、ここはスターファングルナットを試すという無理はしませんでした。
説明書にトップキャップは金属製をと書いてましたが、オリジナルを流用。
トップキャップを嵌めステムを固定して、フロントVブレーキ・サイクルコンピュータを組み直して、
フォーク交換作業完了!
2時間ちょっとでした。
早速乗車。
走りについては、オリジナルフォークも固着してリジッド状態だったので、それと比べた違いはわかりません。
ただフロントを持ち上げると、クロモリなのに軽くなったのを感じます。
先日の写真と比較してみます。
ビフォー。
アフター。
ステムが角度可変式になっているので、フォーク交換ついでにハンドル位置をあげてシートを下げ、ママチャリライクなアップライトなドラポジになるようにしています。
2013モデルのLGS-SIXはリジッドフォークになってますが、きっとそれに似たような乗り味になったんじゃないでしょうか。
レストア作業の中で一番大がかりな工程ですが、仕上がりは満足です。